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毎年二月三日の節分には豆まきをするのが日本の風物詩でした。
ところが、ここ数年で、豆まきはマイナーなものになり、その代わりに恵方巻きという巻き寿司を丸かじりするという行事が主流になったように思います。
何故、豆まきよりも恵方巻きの方が主流になってしまったのかについて考えてみたいと思います。
この記事の目次
恵方巻きは関西限定イベントだった?
東京、山口、高知では恵方巻き無し
僕は寿司屋で働いたこともありますが、恵方巻きを作った記憶は全くありません。一体どこから恵方巻きの文化は生まれたのか気になるところです。
上京してから15年以上経ちますが、以前は東京には恵方巻きなどの文化は無かったように記憶していますから、東京には恵方巻きの文化はなかったものと思います。
東京以前に暮らしていた、山口県でも恵方巻きの存在を知りませんでした。学生時代のアルバイトはスーパーで働いていましたが、節分に恵方巻きのようなものを売っているのを見た事もありませんから山口県にも恵方巻きの文化はなかったはずです。
生まれ育った高知でも、やはり恵方巻きのようなものは無く、保育園時代から振り返っても、ただの一度も巻き寿司を丸かじりするようなことをしたことはありませんでしたし、寿司屋でアルバイトをしたこともありますが、恵方巻きを作ったことも一度も無いので高知県にも恵方巻きの文化はなかったはずです。
兵庫県神戸市三ノ宮で初めて経験
恵方巻きが全国区になる10年ほど前、たまたま節分の時に兵庫県を訪れた際に、現地の人から恵方巻きのことを教えてもらったのが僕と恵方巻きの最初の出会いでした。
現地の人(34)が言うには、恵方巻きは子供の頃からの風習で節分と言えば恵方巻きを食べるのが当たり前だったそうです。
実際そのようで、神戸市内のお寿司屋さんはもちろん、小僧寿司などのチェーン店でも「今年の恵方は○○」などと書かれた広告が張り出され、恵方巻きが何本も店頭に並べられ販売されていました。
上記のような状況から考えると、恵方巻きはどうやら関西圏あたりがオリジナルなのではと考えられます。
恵方巻きについて調べる
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というわけで、恵方巻きの由来につていも少し学んでおけば恵方巻きに対しての理解が深まり、恵方巻きというイベントもより楽しめるのではと思うので、恵方巻きがどういうイベントなのかを簡単にまとめてみると下記のようになります。
恵方巻きの食べ方・作法
● 節分に食べると縁起が良いとされる太巻を食べる習慣。
● 大阪を中心に行われてきたそうです。
● 「丸かぶり寿司」が旧来の呼び方。
● 恵方巻きを食べるのは、夜。
● 願い事を思い浮かべながら、無言で食べる(喋ると運が逃げる)。
恵方とは
その年の幸福を司る歳徳神のいる方角が恵方とされ、毎年恵方は変わります。
歳徳神とは
としとくじん、とんどさん
陰陽道でその年の福徳を司る神とされる。
歳徳神が居る方角(恵方)に向かって事を行えば、万事に吉とされる。
参考サイト
2015恵方巻の方角と謎を解明
恵方巻きは何故、豆まきよりメジャーになったか?
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毎年二月三日の節分には豆まきというイベントが存在していました。もちろん豆まきの風習は今でも残ってはいますが、すっかり恵方巻きの陰に追いやられた感があります。
恵方巻きのキャンペーンのためにゴリ押し的な宣伝が大々的に行なわれているにせよ、何故たった数年で恵方巻きは節分の定番行事として定着したのでしょうか?その理由を考えてみたいと思います。
節分の食べ物が無かった
節分に食べるものと言えば・・・?年の数だけ豆を食べるというくらいしか僕には思い浮かびません。
一応、節分に食べる料理について調べてみまると下記のような情報が見つかりました。
暮らしに取り入れたい、今も残る"節分"の食
豆まきのほかにも、節分にはいろいろな食習慣が残っています。豆は体が丈夫になるようにと歳の数だけ食べるのが一般的ですが、お茶でいただくこともあります。"よろこぶ"の音にかけた昆布、おめでたい"松竹梅"に通じる梅干しなどと一緒に煎じたお茶を「福茶」といい、これをいただくと災厄から逃れられるといわれています。お正月にも飲まれている縁起のいい飲み物です。
節分の日の夕暮れ、ヒイラギの枝に鰯の頭をさして門や軒先にかかげる「焼嗅(やいかがし)」という習慣もあります。ヒイラギのトゲと鰯の匂いで鬼を追い払い、節替わりの無事を願うのです。浮世絵にも描かれていますし、"鰯の頭も信心から"ということわざも残っているほど、古くから続いている風習です。節分に鰯料理を食べるのはこれに由来しています。
日本橋の節分
やはり節分に食べるならこれ!といった料理は無さそうです。豆は味気なくて美味しくないですしね。
クリスマスにはチキンとケーキ
お正月にはおせち料理
桃の節句にはひなあられ
端午の節句にはチマキ
土用の丑の日には鰻
など行事ごとにはそれにちなんだ料理があるものです。
ところが節分には豆しかないのです。
そんな中で、日本人の大好きなお寿司である恵方巻きは、節分の日のメインディッシュの座につけたのは必然とも言えるでしょう。
恵方巻きはシンプルなルールで誰でも参加できる
旧来までの節分の豆を年の数だけ食べるというルールもけして難しくはありませんが、若い頃ならいざ知らず、30歳を越えたりすると、そんなに食べられるわけがありませんし食べたくありません。
炒り豆なんて美味しくないですからね。
つまり、ルールは簡単なのですが、実行が難しいので大人はメインに参加することはなく、簡単に実行出来る幼児のみが参加するイベントになっていたように思います。
さらに、豆を撒けば豆を掃除するのも面倒です。掃除が大変なので豆が散らばらないように袋に入れて投げるなんていう本末転倒なことも行なわれていたようです。
しかし恵方巻きは違います。丸々一本の太巻きを恵方と呼ばれる縁起の良い方向を向いてひたすら無言で食べるだけです。
簡単な上、美味しい。
さらに日頃は絶対に食べる事のない丸々一本の太巻きにかぶり付くというダイナミックかつ非日常的な行為は、否が応でもイベント感が出ますし、チャレンジ精神を煽る一本食いというスタイルも魅力的です。
無言というルールであれば一人でも実行出来ます。クリスマスやお正月などを一人で過ごして寂しい思いをした一人暮らしの大人でも無理なく参加出来るのです。
その上、お寿司は子供から大人まで大好きな食べ物。量の調節もできますし、自分の好きな具材を選ぶこともできます。
お父さんも嬉しい、お母さんも嬉しい、子供も嬉しい
豆を食べてもお腹は一杯になりませんが、恵方巻きなら満腹になれます。
毎日の献立を考えるお母さん(お父さん)も、二月三日は恵方巻きで決まりなので楽チンです。
お鮨だとちょっと贅沢なので、別の料理を考えたくもなりますが、巻き寿司なので、リーズナブルなのも嬉しいところです。
この日だけはお父さん(お母さん)も子供も大歓迎。こんな準備の要らないイベントは他にないのではないでしょう。
つまりは、誰にとっても恵方巻きは歓迎されるわけなのです。
恵方巻きが普及した理由のまとめ
● 美味しい料理である
● シンプルで簡単なルールで誰でも参加できる
● 誰もが嬉しい
こうやって考えてみると、節分の恵方巻きは良く出来たイベントだと思います。幸せを願うというのも一体感が持てて良いですね。
恵方巻きについてのまとめ
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実際問題で、僕にとって恵方巻きを食べるというのはあまり重大なイベントではありませんが、子供も居るので一緒に節分という行事を楽しむこと事態は楽しいものです。
家族揃って、同じ方角を見て、何も喋らずに黙々と太巻きを食べるというのも一つの幸せのカタチと思うとそれはそれで良いものなのかなと思ってしまいます。
さて、恵方巻きを選ぶポイントですが、ついつい欲張って具沢山の恵方巻きを選びたくなってしまうと思います。日頃あまり見かけないようなゴージャスな海鮮巻きなどはとても魅力的です。
しかしゴージャスなものを美味しく感じるのは最初の方だけで、後半はもう要らないと思うようになるはずです。恵方巻きの場合はあまり欲張らず、シンプルなものを選ぶのが良いと思います。
ちなみにAmazonで恵方巻きを調べてみるとAmazonでもたくさん見つかりました。便利な世の中になったものですね。