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革ジャンのフロントジッパーを修理する

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10年以上着用しているSchott(ショット)のライダースのフロントジッパーを引き上げたところ、ジッパーの引手が「パキッ」って感じで壊れてしまいました。

幸いレール部分の金具は残っているのと、レール自体は問題がないので「引手さえ新調してしまえば簡単に修理できるだろう。」と思ってライダースのジッパーの修理の方法を調べてみました。

皮ジャンの部品が壊れたらどこで修理する?

メーカーで修理する

まずはライダースジャケットの販売元であるSchott(ショット)のジッパーの修理について調べました。

恐らくはちゃんとしたアフターサービスもあるのでしょうが、ネットで「Schotto 修理」などのキーワードで思いつく限り打ち込んでみましたが、僕と同じように修理したいけど修理方法が解らなくて嘆いているようなページばかりが見つかります。

残念ながらSchottの公式ページでも修理についてのページを見つけることができませんでした。恐らくですがカバンやバッグなどの場合はメーカー修理もあり得るのでしょうが、衣類はどちらかと言えば消耗品なのでボロくなれば新しものを買うというのが一般的かと思うので、修理するという概念がそもそも無いのかもしれません。

部品を仕入れて修理する

ジッパーに使われているのと同じ部品を仕入れられれば「自分で修理できるかもしれない」と思い、ジッパーの裏側を調べると「IDEAL USA 5」の文字が刻印されていました。

調べたところ、アメリカのIDEAL社のもののようですが、メーカーホームページを見ても該当する部品は見当たりません。既に同じ物は製造されていないようで結局同じ部品を見つけることはできませんでした。

やはりアパレル関係は電化製品などとは違い、毎年毎年流行り廃りがあるので基本的にはパーツ類も使い切りが殆どでしょうから、何年も昔の衣類に使用されていたのと同じ部品を探すのは難しいのかもしれません。

自分で修理する

いくら調べてみてもオリジナルの部品は既に無いようなので、代替部品を探して金具部分だけを自分で変えようと考えました。

しかしこれにも問題が。

まず、革ジャンのフロントに使われているようなゴツいファスナーの部品がなかなか見つからないのです。それからファスナーのレールがまだ使用できたとしても、長年の使用で摩耗しているので、新品金具だとうまく合わない可能性があるらしいのです。

さらに、メーカーが違えば、ジッパーの規格が違う可能性があるので、実質的にフィットするパーツを見つけるのも難しいようです。

お直し屋に修理に出す

電化製品などと同じで他所で修理したものはメーカー保証として修理してくれないパターンが衣類関係でも多いので、メーカー以外のお店に修理を出すというのは、メーカーであるSchottでの修理が無理だった場合の最終手段になると思います。

しかし、インターネットで革ジャンの修理について調べると、多くの人が「お直し屋さん」での修理をされているようです。つまりはメーカーでの修理対応はあまり一般的ではないと思った方が良いでしょう。

カバンメーカーなどは修理対応してくれるメーカーが多いですが、衣類メーカーで修理というのはあまり馴染みがありませんよね。

幸いレザージャケットなどは革細工の職人さんが全国にいらっしゃって修理を受け付けてくれています。なのでそういうお店にお直しを依頼するのが革ジャンなどの修理の一般的な方法なのかもしれません。

ちなみにいろいろなショップを調べてみたところジッパー部分の修理費用の目安は10,000円前後のようです。

ジッパー部分の修理の方法はパーツの取り替えではなく、レールごと取り替えするのが基本のようです。したように、メーカーの統一、摩耗の程度の問題などがあり、レールの部品だけ取り替えても合わない可能性があるためだそうです。

そんなわけで綺麗に仕上げてくれるという点では、お直し屋さんに修理をお願いするのが一番良いと思います。

しかし、個人的に引っ掛かる点も・・・。

修理を依頼するとShottで使用されていた純正メーカー(IDEA)ではなくてYKKになるとのこと。ジッパーと言えばYKKと言えるほど品質の信頼度は非常に高いので、どちらかと言えばグレードアップされて、海外の方なら喜びそうですが、個人的にはできるならオリジナルと同じメーカーの部品を使って欲しいんですけどね。

壊れたジッパーの引手をカスタマイズして自分で修理してみる

ジッパーの引手に革紐を選択

革ジャンのジッパーの修理について調べているうちにだんだんと面倒になり、これを機会に「新しいライダースを新調しようか」などと考え始めました。

しかしながら、ここ数年はめっきりバイクとは縁がなく、どちらかと言えば自転車に乗る生活。

年齢的にも重たい革ジャンよりは軽いウェアの方が楽に思えてしまうようになったこともあり、新たに革ジャンのために10万円出費するのであれば、高品質で軽量なジャケットを購入した方がよっぽど日常使いするのに良いのではないかと思うので新調は却下しました。

お直し屋さんにお願いしようかとも考えてみましたが、十年以上着続けたジャケットなので、ジッパーの他にもいろいろと駄目になっている部分も多く「果たして10,000円払って直してもらう価値があるか?」という疑問が出てきたりもしたので「自分で修理してダメならダメで処分してしまえば良いんじゃないか」ということで、自分で修理してみることにしました。

「問題はファスナーの引手部分だけなので、引手の代わりさえ見つかれば大丈夫。」なはずで、修理はお願いしなくて良いということになります。

代用できるものはないかと考えたところ、ふと目に止まったのは、日頃愛用している革バッグのジッパーについていた革紐でした。その革バッグの引手には金具ではなく細長くカットされた革紐が取り付けられていたのでした。

「そうかジッパーの引手に革紐を使用すればライダースにも違和感なく馴染みそうだ」と思った僕は早速試してみることにしました。

革端切れを購入

問題は革紐をどこで入手するかでしたが、今の時代インターネットで探せば簡単に見つかりますね。Amazonで調べると革の端切が溢れるほど見つかります。しかも手頃で買いやすい価格です。

数ある端切れの中からライダースジャケットにと合いそうなものを購入。

Youtubeなどで公開されていた「革紐の作り方」の動画を参考にしながら革をカットして紐状にしたものをライダースジャケットに残された金具に通して結ぶことにしてみました。

革紐を引手にする方法

違和感無しで大変満足な仕上がり

ジッパーの引手に革紐を使用する方法は、ものすごく簡単であっけない作業でしたが、思ってた以上に良い感じになり、違和感はほとんど無い満足の出来る仕上がりとなりました。あえて自分から言わない限りは誰一人気づきはしないでしょう。

気になる強度も金具を引く程度であれば全く問題無し。むしろ高級感というか、革ジャンをカスタムした感じが出たので非常に満足しています。

どうせならパーツ全てを同じ仕様にしてしまった方が良いと思うので、袖口の引手あたりもそのうち変えてやろうかと思ったりもしています。